4月のみこころの道
日時: 4月21日(日)14:00~16:30
講師: 聖心女子大学教授 現代教養学部 教育学科 永田佳之先生
テーマ: 「心の中に平和の砦をつくるーユネスコー」
永田先生はユネスコで働かれた経験から「戦争と平和」について、人間の潜在意識の中にある「戦争と平和」について鋭い洞察をもって話してくださいました。「今」私たちが置かれている現状をユネスコ憲章が提唱している内容と合わせて講義をされました。
有名なユネスコ憲章一章の冒頭
「この憲章の当事国政府は、その国民に代って次のとおり宣言する」
① 戦争は人の心の中で生れるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない
② 平和は、失われないためには、人類の知的及び精神的連帯の上に築かなければならない
という点に触れ平和の構築のために私たちに何が問われているかを考えさせられました。
この内容を受けて永田先生は問題提起をなさいました。
①人間は何故戦争を繰り返すのか?
②あなたにとって平和とは何ですか?
③平和を築くこと、もしくは維持するために大切なことは何ですか?
これらの質問に参加者は自分の意見を述べるにつれて内容が活気づいていきました。
永田先生は「皆さんの学ぶ姿勢はまっすぐで素晴らしかったです」とご感想を述べられました。
今21世紀に生きる私たちは戦争、暴力、地球破壊(環境破壊)等、命の危機を経験しています。
ユネスコ憲章が提唱している、「平和は、失われないためには、人類の知的及び精神的連帯の上に築かなければならない」という言葉は重く私たちの心に響きます。
最後に先生から紹介されたご本を皆様にお伝えします。
「ひとはなぜ戦争をするのか」です。
A・アインシュタインとS・フロイトとの書簡を交わしたものです。
深い学びの時でした。
文責:シスター菅野敦子