創立者の目指した女性の理想画像

「マーテル・アドミラビリス」と名づけられた聖母マリアの絵の原画は、ローマ市内のスペイン広場にある聖心女子学院の壁画で、十九世紀半ばごろ、一修道女によって描かれたものです。この聖母像は、学院の創立者、聖マグダレナ=ソフィア・バラ(1779-1865)が目指した女性の理想像を表すものとして親しまれてきました。1801年、フランスのアミアン市に最初の聖心女子学院が創立されて以来、いまや世界各国に広がり、200余りある聖心女子学院のどの姉妹校を訪れても必ずこの聖画を見ることができ、その創立者の教育理念の精神を伝えています。

この絵は、<希望>のある未来を示すあけぼのを背景に、ふと手仕事をやめて、心を神にささげる若き聖母マリアの姿です。バスケットの上に伏せられた読みかけの本によって示される<学問>への関心、手にする糸紬ぎ機に表される<労働>の尊さ—ここに祈り、考え、働くという基本的な人間の生きる姿勢が描かれています。また傍らに咲くユリの花は、<清純>の徳を表しています。神を信頼して生きた聖母マリアのように、命をはぐくみ、大切にし、神と人への愛にこたえていく女性の品位と使命を象徴しています。

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