11月のみこころの道

2024年12月23日

2024年11月17日14:00~16:00   みこころへの道

参加者:Sr.菅野敦子・8名+オンライン2名

講 師:大元麻美(わたぼうし教室学習支援活動・難民支援活動に従事)
内 容:難民支援、日本における難民の扱いの現状

<大元さんより現状の説明>

  • 「難民」とは(難民条約):①人種②宗教③国籍④特定の社会的集団の構成員⑤政治的意見を理由に迫害を受けているもの、迫害をうける恐れがあり他国に逃げた者
  • 日本では毎年1万人が難民申請しているが認定率は低く、入管システム・難民政策に課題がある
  • 入管施設での死亡者の実態は不明だが、「母国で殺されるか、入管で殺されるか」「日本の入管はアウシュビッツ」と表現されることもあり、命を守るためにどうしたらいいか考える必要がある
  • 難民申請者の90%が関東に在住し、シェルター・路上暮らしも多いためサポートの限界がある
  • 大元さんの願い:難民条約からの脱退し、申請者が第3国に自由に行けるようになること

<わたぼうし教室に所属している難民申請者の体験談>

  • 1990年12月23歳の時に来日し、日本での手続きをステップとして将来的にヨーロッパに行く予定であった
  • 来日後は日本で肉体労働をしていたが、2001年に入管に収容
  • 難民申請の最高裁裁判中の2006年2月に退去強制命令が出たが、帰国したら死刑になることがわかっており、正当防衛として抵抗して頭をぶつけて血だらけになったため飛行機の搭乗が認められず強制送還は免れ、それ以降も日本で生活
  • 強制送還未遂後、PTSDを発症
  • 本当に難民申請をしている人は、帰る道がない人であるため、外国人であっても人間として尊重されるためには日本人の力・助ける気持ちが必要

〈難民申請者の願〉二度と自分みたいな人間が現れないようにして欲しい

〈参加者の感想〉

  • ショッキングで、日本人として情けない・申し訳ない気持ちになった
  • 人に対する無関心さ・人権のなさ・思いやりのなさという日本の問題を感じた
  • 日本人としてできることは、まず知っている人の数を増やすこと
  • 人に思いやりを持って同じ人間として接するよう身近なところから始めていきたい                         

*現実に起きている難民の方々の実は心苦しいものでした。知ること、聞くことの大事さを実感した内容でした。